お読みいただきありがとうございます。サラリーマンの筋太郎です。
今回も日経平均株価の相場分析です。前営業日の日経平均株価は反発。23112.88円で取引を終えました。日経225先物ナイトセッションでは日経225先物期近は横這いの23160円で引けています。
前営業日の欧米市場は?
米国市場
上昇。ダウ平均株価<.DJI>は109ドル値上がりした。米中通商協議を巡る双方の発言が好感されたほか、底堅い経済指標も買い材料となった。トランプ大統領は米中合意が「非常に近い可能性がある」と表明。ただ最終的な取りまとめを望むかどうかはまだ判断していないと述べた。中国の習近平国家主席も通商合意の取りまとめに意欲を示した。[22日 ロイター]
欧州株式市場
ロンドン市場
反発して取引を終えた。米中通商協議に関する期待が相場を押し上げた。また、軟調な英指標を受けたポンド安で輸出銘柄が買われた。米中が第1段階の合意で12月15日の期日までに署名しなかった場合でも米国が中国製品への関税引き上げを先送りする可能性があるとの報道を受け、リスク志向がやや強まった。中国の習近平国家主席が第1段階の合意に向けて努力したいと表明したことも材料視された。両国の通商政策にされやすい金融大手HSBC
欧州市場
反発して取引を終えた。ユーロ圏の好調な指標や、米中通商協議の明るい兆しが相場を押し上げた。 フランスの11月の購買担当者景気指数(PMI)は小幅に上昇した。ドイツのPMIは、景気の拡大と悪化の節目である50を引き続き下回ったものの、前月からは改善した。トランプ米大統領は米中合意が「非常に近い可能性がある」と述べた。これに先立ち中国の習近平国家主席は米国と第1段階の通商合意をまとめたいと表明した。通商政策に左右されやすいSTOXX欧州600種資源株指数<.SXPP>は1.83%上昇し、今週の値下がりをほぼ全て取り戻した。[22日 ロイター]
PERから見る日経平均株価の適切な水準は?
PERとは株価収益率を表します。
私はいつもPERの水準で判断しています。PERは株価が1株あたりの純利益の何倍かを示し、成長期待に応じて値が大きくなります。
その理由は、PERは海外投資家の主な判断基準だからです。
実際、日本市場の7割は海外投資家によって売買されているためPERの判断基準は相場に反映されています。
次に、PERはEPSとセットで考えます。
EPSとは、1株あたりの利益を金額で表したものです。
株価=EPS×PERです。
昨日の日経平均株価のPERとEPSは
- PER: 13.9399649 倍
- EPS: 1,658.03 円
でした。
EPSが横這いならば日本企業の稼ぐ力は変わっていないことを意味します。
それでも株価が上がった場合はPERが上昇しています。
さて、日経平均株価のPERから下記の基準が考えられます。
世界経済が楽観的に進む場合と悲観的に進む場合で2つのシナリオを想定しました。
楽観シナリオ:欧州危機、米中協議が妥結して世界経済発展
- PER14倍: 23,212.42 円 →上値メド(楽観シナリオ)
- PER13倍: 21554.39 円 →妥当な水準の中心(楽観シナリオ)
- PER12倍: 19896.36 円 →下値メド(楽観シナリオ)
悲観シナリオ:欧州危機、米中協議が決裂して世界経済後退
- PER13倍: 21554.39 円 →上値メド(悲観シナリオ)
- PER12倍: 19896.36 円 →妥当な水準の中心(悲観シナリオ)
- PER11倍: 18238.33 円 →下値メド(悲観シナリオ)
ボリンジャーバンドから見る日経平均株価は?
25日単純移動平均線(以下、25SMA)を用いて、標準偏差σを求めます。
このσを平均線に足したもの、引いたものがボリンジャーバンドです。
11/22を含め25日間の日経平均株価の終値は
- 2019/11/22 23,112.88
- 2019/11/21 23,038.58
- 2019/11/20 23,148.57
- 2019/11/19 23,292.65
- 2019/11/18 23,416.76
- 2019/11/15 23,303.32
- 2019/11/14 23,141.55
- 2019/11/13 23,319.87
- 2019/11/12 23,520.01
- 2019/11/11 23,331.84
- 2019/11/8 23,391.87
- 2019/11/7 23,330.32
- 2019/11/6 23,303.82
- 2019/11/5 23,251.99
- 2019/11/1 22,850.77
- 2019/10/31 22,927.04
- 2019/10/30 22,843.12
- 2019/10/29 22,974.13
- 2019/10/28 22,867.27
- 2019/10/25 22,799.81
- 2019/10/24 22,750.60
- 2019/10/23 22,625.38
- 2019/10/21 22,548.90
- 2019/10/18 22,492.68
- 2019/10/17 22,451.86
です。
ここから25SMAと標準偏差を求めます。
- 25SMA: 23,041.42 円
- σ: 305.98 円
以上を用いて-3σ~+3σを求めます。
25SMAに標準偏差の1倍~3倍の値を足したり引いたりするだけです。
- +3σ : 23959 円
- +2σ : 23653 円
- +1σ : 23347 円
- 25SMA : 23041 円
- -1σ : 22735 円
- -2σ : 22429 円
- -3σ : 22123 円
まとめ
- 23959 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→+3σ
- 23653 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→+2σ
- 23347 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→+1σ
- 23212 円 :PER水準で見た場合→PER14倍(楽観シナリオ上限)
- 23041 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→25SMA
- 22735 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→-1σ
- 22429 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→-2σ
- 21554 円 :PER水準で見た場合→PER13倍(悲観シナリオ上限)
- 22123 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→-3σ
- 19896 円 :PER水準で見た場合→PER12倍(楽観シナリオ下限)
- 18238 円 :PER水準で見た場合→PER11倍(悲観シナリオ下限)
米中合意がこのまま順調に推移、PER14倍まで上昇する可能性があります。一方、再び米中対立や英国EU離脱の危機に転じればPER11倍を割り込む恐れもあります。いずれにしてもPERの整数倍の水準で一度調整や折り返しが入ることでしょう。
相場の予測はできません。しかし、いつでも買いと売りが50%の確率で動くわけではありません。異常な安値はいずれ修正され上がります。異常な高値はいずれ修正され下がります。
この異常な水準を見極め、確率的に優位なポジションをとることで、長期的に利益が上がります。そのため、この記事では株価の予想ではなく現在がどの水準にあるかを常に考えます。
参考書籍
ゾーン 相場心理学入門 (ウィザードブックシリーズ) [ マーク・ダグラス ]
※本ブログは筆者が学んだ相場分析、トレード・ノウハウをお伝えすることが目的です。読者の皆様への投資助言、推奨のようなことは一切行っておりません。読者の皆様が、本ブログの記事を参考にトレードなさり、損失を出されることがあっても、筆者はいかなる意味でも責任を負いかねますことをご承知おきください。