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今回も日経平均株価の相場分析です。前営業日の日経平均株価は横ばい。23821.11円で取引を終えました。日経225先物ナイトセッションでは日経225先物期近は横ばいの23770円で引けています。
【目次】
前営業日の欧米市場は?
米国市場
ポンド安、選挙前の水準まで下落、ハードブレグジットへの懸念がくすぶる NY外為市場でハードブレグジットへの警戒感がくすぶりポンド売りが続いた。ポンド・ドルは1.2905ドルまで下落し、12月2日以降3週間ぶり安値を更新後も安値付近でもみ合った。ポンド円は141円73銭から141円17銭まで下落し、4日来の安値を更新。ユーロ・ポンドは0.8592ポンドまで上昇し、1カ月ぶり高値を更新した。 英国の大統領選挙では与党保守党の大勝利となったものの、欧州連合(EU)離脱の移行を巡り、でジョンソン首相がEUと合意してもいなくても2020年以降に延長する意向はないとの方針を示したためハードブレグジットへの警戒感が再燃した。 [23日 ロイター]
欧州株式市場
ロンドン市場
9営業日続伸して取引を終えた。約5カ月ぶりの高値をつけた。祝日を控え薄商いだった。9日続伸は2017年5月以来の長さ。 中型株で構成するFTSE250種指数<.FTMC>は0.78%上昇し、過去最高値付 近で推移した。 クリスマスを控え利益確定売りが出たことからFTSE100種もFTSE250種 も序盤は低迷したが、マイナスのニュースがなかったことや、薄商いだったことで終盤に かけて持ち直した。レイモンド・ジェームズのアナリスト、クリス・ベイリー氏は「流動 性が低いため、相場の動きは変わりやすい」と述べる。「クリスマス前に定番のショート スクイーズが入った」とした。 医療サービスのNMCヘルスは36.8%急騰し、過去最大の伸び幅を記録 した。先週は不正会計疑惑から、空売り専門の投資会社、米マディ・ウォーターズ・キャ ピタルがNMCヘルス株を空売りすると発言。NMCは時価総額の半分近くが吹き飛んだ 。この日はNMCが独自で会計を調査すると述べたことが買い材料となった。 CMCマーケッツのアナリスト、デービッド・マデン氏は「NMCがこうした動きに 出たということは、何も隠すことがないということだ。NMC株は比較的安くなっていた ため、安値拾いの買いが入った」と述べる。 一方、ロンドンの新興企業向け株式市場、AIMに上場するソフトドリンクメーカー のニコルズは10.0%下落した。20年の軟調な利益見通しが嫌気された。[23日 ロイター]
欧州市場
ほぼ横ばいで取引を終えた。銀行株が売られる一方、米中通商合 意への期待が相場を下支えした。英国株も好調だった。欧州株は過去最高値水準に迫って いる。 クリスマスを控え薄商いだった。アナリストはこうした環境下で株価は不安定だと指 摘した。 ディフェンシブ銘柄が買われる中、STOXX欧州600種ヘルスケア株指数<.SXDP >やスイスの主要株式指数SMI<.SSMI>が上昇した。 IG証券の首席市場アナリスト、クリス・ビューシャン氏は顧客向けのメモで「相場 を押し上げるようなニュースはあまりないが、投資家の目の前に米中合意というニンジン がぶら下がっている」と語った。 トランプ米大統領は21日、米国と中国は「間もなく」第1段階の通商合意に署名す ると述べた。さらに、中国財政省は23日、米国の冷凍豚肉やアボカド、一部の半導体な どへの関税を2020年から引き下げると発表し、買い材料となった。[23日 ロイター]
PERから見る日経平均株価の適切な水準は?
PERとは株価収益率を表します。
私はいつもPERの水準で判断しています。PERは株価が1株あたりの純利益の何倍かを示し、成長期待に応じて値が大きくなります。
その理由は、PERは海外投資家の主な判断基準だからです。
実際、日本市場の7割は海外投資家によって売買されているためPERの判断基準は相場に反映されています。
次に、PERはEPSとセットで考えます。
EPSとは、1株あたりの利益を金額で表したものです。
株価=EPS×PERです。
昨日の日経平均株価のPERとEPSは
- PER: 14.45999709 倍
- EPS: 1,647.38 円
でした。
EPSが横這いならば日本企業の稼ぐ力は変わっていないことを意味します。
それでも株価が上がった場合はPERが上昇しています。
さて、日経平均株価のPERから下記の基準が考えられます。
- PER15倍: 24,710.70 円 →上値メド(楽観シナリオ)
- PER14倍: 23063.32 円 →妥当な水準の中心(楽観シナリオ)
- PER13倍: 21415.94 円 →下値メド(楽観シナリオ)
ボリンジャーバンドから見る日経平均株価は?
25日単純移動平均線(以下、25SMA)を用いて、標準偏差σを求めます。
このσを平均線に足したもの、引いたものがボリンジャーバンドです。
12/23を含め25日間の日経平均株価の終値は
- 2019/12/23 23,821.11
- 2019/12/20 23,816.63
- 2019/12/19 23,864.85
- 2019/12/18 23,934.43
- 2019/12/17 24,066.12
- 2019/12/16 23,952.35
- 2019/12/13 24,023.10
- 2019/12/12 23,424.81
- 2019/12/11 23,391.86
- 2019/12/10 23,410.19
- 2019/12/9 23,430.70
- 2019/12/6 23,354.40
- 2019/12/5 23,300.09
- 2019/12/4 23,135.23
- 2019/12/3 23379.81
- 2019/12/2 23529.50
- 2019/11/29 23,293.91
- 2019/11/28 23,409.14
- 2019/11/27 23,437.77
- 2019/11/26 23,373.32
- 2019/11/25 23,292.81
- 2019/11/22 23,112.88
- 2019/11/21 23,038.58
- 2019/11/20 23,148.57
です。
ここから25SMAと標準偏差を求めます。
- 25SMA: 23,489.39 円
- σ: 296.90 円
以上を用いて-3σ〜+3σを求めます。
25SMAに標準偏差の1倍〜3倍の値を足したり引いたりするだけです。
- +3σ : 24380 円
- +2σ : 24083 円
- +1σ : 23786 円
- 25SMA : 23489 円
- -1σ : 23192 円
- -2σ : 22896 円
- -3σ : 22599 円
まとめ
- 24711 円 :PER水準で見た場合→PER15倍(上限)
- 24380 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→+3σ
- 24083 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→+2σ
- 23786 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→+1σ
- 23489 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→25SMA
- 23192 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→-1σ
- 23063 円 :PER水準で見た場合→PER14倍(中央)
- 22896 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→-2σ
- 22599 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→-3σ
- 21416 円 :PER水準で見た場合→PER13倍(下限)
過去の日経平均株価のクセを考慮すると、PERの整数倍の水準で一度調整や折り返しが入ることでしょう。
相場の予測はできません。しかし、いつでも買いと売りが50%の確率で動くわけではありません。異常な安値はいずれ修正され上がります。異常な高値はいずれ修正され下がります。
この異常な水準を見極め、確率的に優位なポジションをとることで、長期的に利益が上がります。そのため、この記事では株価の予想ではなく現在がどの水準にあるかを常に考えます。
※本ブログは筆者が学んだ相場分析、トレード・ノウハウをお伝えすることが目的です。読者の皆様への投資助言、推奨のようなことは一切行っておりません。読者の皆様が、本ブログの記事を参考にトレードなさり、損失を出されることがあっても、筆者はいかなる意味でも責任を負いかねますことをご承知おきください。