お読みいただきありがとうございます。サラリーマンの筋太郎です。
今回も日経平均株価の相場分析です。前営業日の日経平均株価は反落。23379.81円で取引を終えました。日経225先物ナイトセッションでは日経225先物期近は続落して23150円で引けています。
前営業日の欧米市場は?
米国市場
リスク回避一服、米株下げ幅縮小。NY外為市場ではリスク回避の動きが一段落した。ドル・円は108円48銭まで下落後、108円60銭まで上昇。ユーロ・円は120円25銭まで下落後、下げ止まり120円30銭の安値圏でもみ合いとなった。ユーロ・ドルは1.1094ドルの高値から1.1080ドルまで反落した。一時400ドル超下落したダウ平均株価は下げ止まり、339ドル安で推移。米10年債利回りは2.69%まで低下後は、1.7%台を回復した。【株式会社フィスコ】
欧州株式市場
ロンドン市場
4営業日続落して取引を終えた。トランプ米大統領が中国との合意について、2020年11月の米大統領選の後に結論を持ち越す可能性があると発言し、米中通商合意に関する期待が後退した。
アジアへのエクスポージャーが高い金融大手HSBC
今週は既に貿易摩擦を巡る懸念が出ていた。トランプ氏は前日、ブラジルとアルゼンチンからの鉄鋼とアルミニウムに直ちに関税を課すと表明。米政権は別に、フランスと欧州連合(EU)の製品にも関税を課す意向を示した。
ロンドン株式相場はポンド高が重しとなり、欧州株式相場よりも大幅に値下がりした。翌週に迫った英総選挙に関する最新の世論調査で、与党保守党のリードが拡大したことがポンドを押し上げた。
中型株で構成するFTSE250種指数<.FTMC>は0.96%の下落にとどまった。金生産会社センタミン
欧州市場
続落して取引を終えた。トランプ米大統領が米中通商合意を先延ばしすることを示唆し、市場心理が悪化した。
トランプ氏は、米中貿易協議の合意について期限は設けていないと述べた上で、2020年の米大統領選の後に結論を持ち越す可能性もあると付け加えた。世界経済の重しとなっている米中貿易摩擦が近いうちに収束するとの期待がくじかれた。[3日 ロイター]
PERから見る日経平均株価の適切な水準は?
PERとは株価収益率を表します。
私はいつもPERの水準で判断しています。PERは株価が1株あたりの純利益の何倍かを示し、成長期待に応じて値が大きくなります。
その理由は、PERは海外投資家の主な判断基準だからです。
実際、日本市場の7割は海外投資家によって売買されているためPERの判断基準は相場に反映されています。
次に、PERはEPSとセットで考えます。
EPSとは、1株あたりの利益を金額で表したものです。
株価=EPS×PERです。
昨日の日経平均株価のPERとEPSは
- PER: 14.07998193 倍
- EPS: 1,660.50 円
でした。
EPSが横這いならば日本企業の稼ぐ力は変わっていないことを意味します。
それでも株価が上がった場合はPERが上昇しています。
さて、日経平均株価のPERから下記の基準が考えられます。
世界経済が楽観的に進む場合と悲観的に進む場合で2つのシナリオを想定しました。
楽観シナリオ:欧州危機、米中協議が妥結して世界経済発展
- PER15倍: 24907.50 円 →上値メド(楽観シナリオ)
- PER14倍: 23247 円 →妥当な水準の中心(楽観シナリオ)
- PER13倍: 21586.5 円 →下値メド(楽観シナリオ)
悲観シナリオ:欧州危機、米中協議が決裂して世界経済後退
- PER14倍: 23247 円 →上値メド(悲観シナリオ)
- PER13倍: 21586.5 円 →妥当な水準の中心(悲観シナリオ)
- PER12倍: 19926 円 →下値メド(悲観シナリオ)
ボリンジャーバンドから見る日経平均株価は?
25日単純移動平均線(以下、25SMA)を用いて、標準偏差σを求めます。
このσを平均線に足したもの、引いたものがボリンジャーバンドです。
12/3を含め25日間の日経平均株価の終値は
- 2019/12/3 23379.81
- 2019/12/2 23529.50
- 2019/11/29 23,293.91
- 2019/11/28 23,409.14
- 2019/11/27 23,437.77
- 2019/11/26 23,373.32
- 2019/11/25 23,292.81
- 2019/11/22 23,112.88
- 2019/11/21 23,038.58
- 2019/11/20 23,148.57
- 2019/11/19 23,292.65
- 2019/11/18 23,416.76
- 2019/11/15 23,303.32
- 2019/11/14 23,141.55
- 2019/11/13 23,319.87
- 2019/11/12 23,520.01
- 2019/11/11 23,331.84
- 2019/11/8 23,391.87
- 2019/11/7 23,330.32
- 2019/11/6 23,303.82
- 2019/11/5 23,251.99
- 2019/11/1 22,850.77
- 2019/10/31 22,927.04
です。
ここから25SMAと標準偏差を求めます。
- 25SMA: 23,248.61 円
- σ: 190.98 円
以上を用いて-3σ〜+3σを求めます。
25SMAに標準偏差の1倍〜3倍の値を足したり引いたりするだけです。
- +3σ : 23822 円
- +2σ : 23631 円
- +1σ : 23440 円
- 25SMA : 23249 円
- -1σ : 23058 円
- -2σ : 22867 円
- -3σ : 22676 円
まとめ
- 24908 円 :PER水準で見た場合→PER15倍(楽観シナリオ上限)
- 23822 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→+3σ
- 23631 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→+2σ
- 23440 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→+1σ
- 23247 円 :PER水準で見た場合→PER14倍(悲観シナリオ上限)
- 23249 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→25SMA
- 23058 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→-1σ
- 22867 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→-2σ
- 22676 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→-3σ
- 21587 円 :PER水準で見た場合→PER13倍(楽観シナリオ下限)
- 19926 円 :PER水準で見た場合→PER12倍(悲観シナリオ下限)
米中合意がこのまま順調に推移、PER15倍まで上昇する可能性があります。一方、再び米中対立や英国EU離脱の危機に転じればPER12倍を割り込む恐れもあります。いずれにしてもPERの整数倍の水準で一度調整や折り返しが入ることでしょう。
相場の予測はできません。しかし、いつでも買いと売りが50%の確率で動くわけではありません。異常な安値はいずれ修正され上がります。異常な高値はいずれ修正され下がります。
この異常な水準を見極め、確率的に優位なポジションをとることで、長期的に利益が上がります。そのため、この記事では株価の予想ではなく現在がどの水準にあるかを常に考えます。
参考書籍
ゾーン 相場心理学入門 (ウィザードブックシリーズ) [ マーク・ダグラス ]
※本ブログは筆者が学んだ相場分析、トレード・ノウハウをお伝えすることが目的です。読者の皆様への投資助言、推奨のようなことは一切行っておりません。読者の皆様が、本ブログの記事を参考にトレードなさり、損失を出されることがあっても、筆者はいかなる意味でも責任を負いかねますことをご承知おきください。