お読みいただきありがとうございます。サラリーマンの筋太郎です。
今回も日経平均株価の相場分析です。前営業日の日経平均株価は続伸。23373.32円で取引を終えました。日経225先物ナイトセッションでは日経225先物期近は横這いの23410円で引けています。
前営業日の欧米市場は?
米国市場
26日のニューヨーク外為市場でドル・円は、108円92銭から109円14銭まで上昇し、109円05銭付近で引けた。米国の住宅関連指標の上振れをきっかけにドル買い、円売りになった。消費者関連指標の低下でいったん上げ渋ったが、米中貿易協議の進展期待からドル買い、円売りが継続した。[26日 ロイター]
欧州株式市場
ロンドン市場
小幅に続伸して取引を終えた。米中が通商合意に至るとの期待が相場を押し上げた。ポンド安も追い風となった。米中の閣僚は第1段階の合意に向けて電話会談を実施。両国が合意に署名する可能性
が残っているとの期待が高まった。通商政策に左右されやすいFTSE350種鉱業株指数<.FTNMX1770>と銀行株指数<.FTNMX8350>が上昇した。[26日 ロイター]
欧州市場
まちまちで取引を終えた。米中通商協議への期待が相場を下支えし、STOXX欧州600種は3営業日続伸した。中国商務省によると、米中の閣僚は第1段階の合意について電話会談し、残る問題に
ついて対話を続けることで合意した。[26日 ロイター]
PERから見る日経平均株価の適切な水準は?
PERとは株価収益率を表します。
私はいつもPERの水準で判断しています。PERは株価が1株あたりの純利益の何倍かを示し、成長期待に応じて値が大きくなります。
その理由は、PERは海外投資家の主な判断基準だからです。
実際、日本市場の7割は海外投資家によって売買されているためPERの判断基準は相場に反映されています。
次に、PERはEPSとセットで考えます。
EPSとは、1株あたりの利益を金額で表したものです。
株価=EPS×PERです。
昨日の日経平均株価のPERとEPSは
- PER: 14.05998556 倍
- EPS: 1,662.40 円
でした。
EPSが横這いならば日本企業の稼ぐ力は変わっていないことを意味します。
それでも株価が上がった場合はPERが上昇しています。
さて、日経平均株価のPERから下記の基準が考えられます。
世界経済が楽観的に進む場合と悲観的に進む場合で2つのシナリオを想定しました。
楽観シナリオ:欧州危機、米中協議が妥結して世界経済発展
- PER15倍: 24,936.00 円 →上値メド(楽観シナリオ)
- PER14倍: 23273.6 円 →妥当な水準の中心(楽観シナリオ)
- PER13倍: 21611.2 円 →下値メド(楽観シナリオ)
悲観シナリオ:欧州危機、米中協議が決裂して世界経済後退
- PER14倍: 23273.6 円 →上値メド(悲観シナリオ)
- PER13倍: 21611.2 円 →妥当な水準の中心(悲観シナリオ)
- PER12倍: 19948.8 円 →下値メド(悲観シナリオ)
ボリンジャーバンドから見る日経平均株価は?
25日単純移動平均線(以下、25SMA)を用いて、標準偏差σを求めます。
このσを平均線に足したもの、引いたものがボリンジャーバンドです。
11/25を含め25日間の日経平均株価の終値は
- 2019/11/26 23,373.32
- 2019/11/25 23,292.81
- 2019/11/22 23,112.88
- 2019/11/21 23,038.58
- 2019/11/20 23,148.57
- 2019/11/19 23,292.65
- 2019/11/18 23,416.76
- 2019/11/15 23,303.32
- 2019/11/14 23,141.55
- 2019/11/13 23,319.87
- 2019/11/12 23,520.01
- 2019/11/11 23,331.84
- 2019/11/8 23,391.87
- 2019/11/7 23,330.32
- 2019/11/6 23,303.82
- 2019/11/5 23,251.99
- 2019/11/1 22,850.77
- 2019/10/31 22,927.04
- 2019/10/30 22,843.12
- 2019/10/29 22,974.13
- 2019/10/28 22,867.27
- 2019/10/25 22,799.81
- 2019/10/24 22,750.60
- 2019/10/23 22,625.38
- 2019/10/21 22,548.90
です。
ここから25SMAと標準偏差を求めます。
- 25SMA: 23,110.29 円
- σ: 264.32 円
以上を用いて-3σ〜+3σを求めます。
25SMAに標準偏差の1倍〜3倍の値を足したり引いたりするだけです。
- +3σ : 23903 円
- +2σ : 23639 円
- +1σ : 23375 円
- 25SMA : 23110 円
- -1σ : 22846 円
- -2σ : 22582 円
- -3σ : 22317 円
まとめ
- 24936 円 :PER水準で見た場合→PER15倍(楽観シナリオ上限)
- 23903 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→+3σ
- 23639 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→+2σ
- 23375 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→+1σ
- 23274 円 :PER水準で見た場合→PER14倍(悲観シナリオ上限)
- 23110 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→25SMA
- 22846 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→-1σ
- 22582 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→-2σ
- 22317 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→-3σ
- 21611 円 :PER水準で見た場合→PER13倍(楽観シナリオ下限)
- 19949 円 :PER水準で見た場合→PER12倍(悲観シナリオ下限)
米中合意がこのまま順調に推移、PER15倍まで上昇する可能性があります。一方、再び米中対立や英国EU離脱の危機に転じればPER12倍を割り込む恐れもあります。いずれにしてもPERの整数倍の水準で一度調整や折り返しが入ることでしょう。
相場の予測はできません。しかし、いつでも買いと売りが50%の確率で動くわけではありません。異常な安値はいずれ修正され上がります。異常な高値はいずれ修正され下がります。
この異常な水準を見極め、確率的に優位なポジションをとることで、長期的に利益が上がります。そのため、この記事では株価の予想ではなく現在がどの水準にあるかを常に考えます。
参考書籍
ゾーン 相場心理学入門 (ウィザードブックシリーズ) [ マーク・ダグラス ]
※本ブログは筆者が学んだ相場分析、トレード・ノウハウをお伝えすることが目的です。読者の皆様への投資助言、推奨のようなことは一切行っておりません。読者の皆様が、本ブログの記事を参考にトレードなさり、損失を出されることがあっても、筆者はいかなる意味でも責任を負いかねますことをご承知おきください。