お読みいただきありがとうございます。サラリーマンの筋太郎です。
今回も日経平均株価の相場分析です。前営業日の日経平均株価は反発。23112.88円で取引を終えました。日経225先物ナイトセッションでは日経225先物期近は横這いの23160円で引けています。
前営業日の欧米市場は?
米国市場
25日のニューヨーク外為市場でドル・円は、108円82銭から108円98銭まで上昇し、108円95銭付近で引けた。米中貿易協議の進展や香港情勢の改善への期待から円売りが先行するなか、10月シカゴ連銀全米活動指数の悪化でドル売りになったが、11月ダラス連銀製造業活動指数の上振れでドル買いが盛り返した。
25日のNY原油先物は反発。57.21ドルまで下落後、58.15ドルまで上昇し、58.01ドルで引けた。米中貿易協議の部分合意への期待再燃や香港情勢改善への期待浮上などから、世界的な景気減速懸念が後退し、需要回復思惑による買いが優勢になった。ただ、来週のOPECプラス会合を控え、協調減産の延長は確実視されるものの、追加減産は難しいとの見方が根強く、売りに何度か押される場面もあった。[25日 ロイター]
欧州株式市場
ロンドン市場
週明けロンドン株式市場は続伸して取引を終えた。米中が年内に通商合意に至るとの期待が相場を押し上げた。オブライエン米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は23日、年末までに中国と「第1段階」の通商合意に達する可能性は依然としてあると述べた。FTSE350種鉱業株指数<.FTNMX1770>のほか、アジアへのエクスポージャーが高い金融大手HSBC
PERから見る日経平均株価の適切な水準は?
PERとは株価収益率を表します。
私はいつもPERの水準で判断しています。PERは株価が1株あたりの純利益の何倍かを示し、成長期待に応じて値が大きくなります。
その理由は、PERは海外投資家の主な判断基準だからです。
実際、日本市場の7割は海外投資家によって売買されているためPERの判断基準は相場に反映されています。
次に、PERはEPSとセットで考えます。
EPSとは、1株あたりの利益を金額で表したものです。
株価=EPS×PERです。
昨日の日経平均株価のPERとEPSは
- PER: 14.04001736 倍
- EPS: 1,659.03 円
でした。
EPSが横這いならば日本企業の稼ぐ力は変わっていないことを意味します。
それでも株価が上がった場合はPERが上昇しています。
さて、日経平均株価のPERから下記の基準が考えられます。
世界経済が楽観的に進む場合と悲観的に進む場合で2つのシナリオを想定しました。
楽観シナリオ:欧州危機、米中協議が妥結して世界経済発展
- PER15倍: 24,885.45 円 →上値メド(楽観シナリオ)
- PER14倍: 23226.42 円 →妥当な水準の中心(楽観シナリオ)
- PER13倍: 21567.39 円 →下値メド(楽観シナリオ)
悲観シナリオ:欧州危機、米中協議が決裂して世界経済後退
- PER14倍: 23226.42 円 →上値メド(悲観シナリオ)
- PER13倍: 21567.39 円 →妥当な水準の中心(悲観シナリオ)
- PER12倍: 19908.36 円 →下値メド(悲観シナリオ)
ボリンジャーバンドから見る日経平均株価は?
25日単純移動平均線(以下、25SMA)を用いて、標準偏差σを求めます。
このσを平均線に足したもの、引いたものがボリンジャーバンドです。
11/25を含め25日間の日経平均株価の終値は
- 2019/11/25 23,292.81
- 2019/11/22 23,112.88
- 2019/11/21 23,038.58
- 2019/11/20 23,148.57
- 2019/11/19 23,292.65
- 2019/11/18 23,416.76
- 2019/11/15 23,303.32
- 2019/11/14 23,141.55
- 2019/11/13 23,319.87
- 2019/11/12 23,520.01
- 2019/11/11 23,331.84
- 2019/11/8 23,391.87
- 2019/11/7 23,330.32
- 2019/11/6 23,303.82
- 2019/11/5 23,251.99
- 2019/11/1 22,850.77
- 2019/10/31 22,927.04
- 2019/10/30 22,843.12
- 2019/10/29 22,974.13
- 2019/10/28 22,867.27
- 2019/10/25 22,799.81
- 2019/10/24 22,750.60
- 2019/10/23 22,625.38
- 2019/10/21 22,548.90
- 2019/10/18 22,492.68
です。
ここから25SMAと標準偏差を求めます。
- 25SMA: 23,075.06 円
- σ: 284.81 円
以上を用いて-3σ~+3σを求めます。
25SMAに標準偏差の1倍~3倍の値を足したり引いたりするだけです。
- +3σ : 23929 円
- +2σ : 23645 円
- +1σ : 23360 円
- 25SMA : 23075 円
- -1σ : 22790 円
- -2σ : 22505 円
- -3σ : 22221 円
まとめ
- 24885 円 :PER水準で見た場合→PER15倍(楽観シナリオ上限)
- 23929 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→+3σ
- 23645 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→+2σ
- 23360 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→+1σ
- 23226 円 :PER水準で見た場合→PER14倍(悲観シナリオ上限)
- 23075 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→25SMA
- 22790 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→-1σ
- 22505 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→-2σ
- 22221 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→-3σ
- 21567 円 :PER水準で見た場合→PER13倍(楽観シナリオ下限)
- 19908 円 :PER水準で見た場合→PER12倍(悲観シナリオ下限)
米中合意がこのまま順調に推移、PER15倍まで上昇する可能性があります。一方、再び米中対立や英国EU離脱の危機に転じればPER12倍を割り込む恐れもあります。いずれにしてもPERの整数倍の水準で一度調整や折り返しが入ることでしょう。
相場の予測はできません。しかし、いつでも買いと売りが50%の確率で動くわけではありません。異常な安値はいずれ修正され上がります。異常な高値はいずれ修正され下がります。
この異常な水準を見極め、確率的に優位なポジションをとることで、長期的に利益が上がります。そのため、この記事では株価の予想ではなく現在がどの水準にあるかを常に考えます。
参考書籍
ゾーン 相場心理学入門 (ウィザードブックシリーズ) [ マーク・ダグラス ]
※本ブログは筆者が学んだ相場分析、トレード・ノウハウをお伝えすることが目的です。読者の皆様への投資助言、推奨のようなことは一切行っておりません。読者の皆様が、本ブログの記事を参考にトレードなさり、損失を出されることがあっても、筆者はいかなる意味でも責任を負いかねますことをご承知おきください。