小栗旬、“俳優のための労働組合”断念!? 「週刊女性」の報道と事務所の狙い

480回(10171022発売号より)

1位「小栗旬 俳優組合を断念してハリウッドで抱く『新たな野望』」(「週刊女性」115日号)

2位「主演・米倉涼子と『黒革の手帳』以来15年の相棒 内山聖子さん明かす『Doctor-X』誕生秘話」(「女性自身」115日号)

3位「嵐『5人で出演!』新作映画撮影中!!」(「女性自身」115日号)

 期待していたからショックだ。小栗旬が俳優の労働条件を改善するべく構想していた、俳優のための労働組合づくり。それが断念されたというのだ。小栗が俳優組合構想に取り組んでいることは、2014年の「クイック・ジャパン」(太田出版)インタビューで、かなり知られたと思う。ここで小栗は労働組合づくりについて「ぼちぼち本格的にやるべきだと思っています」と語ったからだ。しかも芸能界の状況から「『自分は誰かに殺されるかもしれない』くらいの覚悟で戦わないと、日本の芸能界を変えるのはそうとう難しいですね」というショッキングな発言までしていた。

 もちろんその背景には、日本の芸能界が影響力のある大手事務所に“支配”されているという事情がある。契約も、キャスティングもギャラ配分も事務所の力が幅を聞かせる。だからジャニーズなどが公正取引委員会から“注意”され、吉本興業問題が勃発する。そんな状況を変えようと孤軍奮闘していたはずの小栗だが、これまで小栗の組合構想を御用マスコミもあまり積極的に伝えてもこなかった。もし応援でもすれば、並み居る大手芸能事務所に睨まれちゃうからね。

 そして今になって挫折、さらに小栗が渡米しているというタイミングで。本当か? 「週刊女性」の記事には、小栗の所属事務所社長の労組構想についてこんなコメントがある。 

「今の小栗にそんな時間はありません。英語を必死に覚えていますから(笑)」

 怪しい。事務所社長はもちろん労組構想には反対な立場だろうから。もちろん他大手事務所も同様だ。だから小栗がいない間に事務所と「週女」が組んで、“挫折”記事を出したのか!?

 いや、しかし「週女」記事は今回、かなり踏み込んで芸能界の数々の問題点をも指摘している。現在の日本芸能界は契約が理不尽だったり、撮影の現場などで過酷な労働を強いられていること、しかし組合などがないため泣き寝入りするしかないこと、映画界では配給会社が収益の多くを取り、監督や俳優にはごくわずかしか入ってこないこと――。その上で、小栗が組合を作れば、その所属事務所の俳優をキャスティングできなくなると、映画配給会社に言われたということまで書いている。そして仲良しの俳優が小栗から離れて行ったことも。ここまで踏み込んだ記事だから、やはり――。

 旧態依然とした芸能界を変えたい。そんな小栗の熱い思いは、本当に頓挫してしまったのか。小栗自身の言葉を待ちたい。

やはり芸能界の闇は深いんですねぇ。ジャニーズ、吉本に続いて、次は俳優の事務所でしょうか?

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