お読みいただきありがとうございます。サラリーマンの筋太郎です。
今回も日経平均株価の相場分析です。前営業日の日経平均株価は反落。23391.86円で取引を終えました。日経225先物ナイトセッションでは日経225先物期近は横ばいの23440円で引けています。
前営業日の欧米市場は?
米国市場
米中が通商交渉で「第1段階」の合意に達したことを受け午前の取引で主
要3指数が一時過去最高値を更新したものの、ダウ工業株30種とS&P総合500種は
ほぼ横ばいで引けた。ナスダック総合は主にアップル
了した。
トランプ米大統領はこの日、米中が「第一段階」の通商合意に到達したと表明。15
日に予定していた対中追加関税の発動を見送ると明らかにした。
ノーザントラスト・ウエルスマネジメント(シカゴ)の地域ポートフォリオマネジャ
ー、スニサ・トーマス氏は「通商を巡る緊張が一段と高まるリスクは当面は回避された。
これはプラス要因となる」と述べた。
このほかこの日は、12日投開票の英総選挙で地滑り的勝利を収めた与党・保守党を
率いるジョンソン首相が英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)の完遂を付託され
たと勝利宣言を行い、来年1月31日に離脱するとあらためて表明した。
トーマス氏は「年初から市場の重しになっていた2つの大きなリスクが少なくとも当
面は解消した」と指摘。ただ「これまでに相場はすでに上向いていたため、今日はそれほ
ど大きく上げなかった」とし、「ブレグジット交渉を巡っては今後、政策の遂行が必要に
なるとの認識が出ているほか、米中協議については合意の詳細が重要になる」と述べた。
S&P総合500種は週初から0.7%上昇。過去10週間のうち9週で上昇した。
好調な米経済指標や連邦準備理事会(FRB)の金融緩和などが株価押し上げ要因となり
、S&P総合500種は年初から26%上昇している。
個別銘柄ではソフトウエア大手アドビ
上高と利益が市場予想を上回ったことで買いが入った。
半導体大手ブロードコム
が市場予想を上回ったものの、2020年の見通しが精彩を欠いたことで売りが出た。
[13日 ロイター]
欧州株式市場
ロンドン市場
続伸して取引を終えた。英総選挙でジョンソン首相率いる与党保守党が過半数を大きく超える議席を獲得して大勝したことで、英国の秩序だった欧州連合(EU)離脱が実現するとの期待感が相場を押し上げた
。
ポンドがドルに対して19カ月ぶりの高値をつけ、輸出銘柄の重しとなったものの、公益や小売、住宅建設、銀行株が買われ全体水準を押し上げた。住宅建設のパーシモン
国内銘柄が多い中型株で構成するFTSE250種指数<.FTMC>は日中、約5.2%上昇し過去最高値をつけた。3.44%上昇して取引を終えた。
この日の取引高は平均の3倍近くに上った。 保守党の勝利を受け、公益事業の国有化に関する懸念が後退し、送電のナショナル・グリッド
上がらないと捉えられ、銀行と公益株の最大の押し上げ要因となったと語る。
金融株ではロイヤル・バンク・オブ・スコットランド(RBS)
、ヴァージン・マネー
JPモルガンが構築する英国内銘柄30種で構成された指数<.JPDEUKDM>は6.35
%上昇し、過去最高値をつけた。[13日 ロイター]
欧州市場
続伸して取引を終えた。米中が通商協議の第1段階の文書につい
て合意に至ったことや、英総選挙でジョンソン首相率いる与党保守党が大勝したことでS
TOXX欧州600種は過去最高値に迫った。
中国は米農産物の購入を拡大すると述べた。米国は15日に予定していた中国製品へ
の追加関税を延期するとした。
英総選挙では保守党が勝利し、ジョンソン首相が数週間以内に英国の欧州連合(EU
)離脱を決行するとの見方が高まった。3年半続いていた先行き不透明感がなくなるとの
安心感が広がり、英国が無秩序な形で離脱するとの不安も後退した。[nL4N28N1TP]
コメルツ銀行の英国首席エコノミスト、ピーター・ディクソン氏は「欧州株式市場に
とっての2大障害物が同じ日に取り除かれた」と語る。
欧州株は19年に20%を超える値上がりとなる見込みだ。実現すれば年間ベースで
10年ぶりの大幅な伸びとなる。
ただ相場は日中の最高値からは上昇幅を圧縮して取引を終えた。米中が合意文書に署
名していないことから、慎重な見方がある。通商政策に左右されやすいドイツのクセトラ
DAX指数<.GDAXI>は日中から値上がり幅を大幅に圧縮し、0.46%高で取引を終えた
。ドイツの化学・消費財のヘンケル
。ヘンケルは接着剤の事業で来年、営業利益が落ち込むと警告したことが不安視された。
STOXX欧州600種旅行・娯楽関連株指数<.SXTP>は3.55%上昇した。英国
のEU離脱に左右されやすい銘柄が買われた。欧州格安航空会社(LCC)のライアンエ
ア
)の親会社IAG
[13日 ロイター]
PERから見る日経平均株価の適切な水準は?
PERとは株価収益率を表します。
私はいつもPERの水準で判断しています。PERは株価が1株あたりの純利益の何倍かを示し、成長期待に応じて値が大きくなります。
その理由は、PERは海外投資家の主な判断基準だからです。
実際、日本市場の7割は海外投資家によって売買されているためPERの判断基準は相場に反映されています。
次に、PERはEPSとセットで考えます。
EPSとは、1株あたりの利益を金額で表したものです。
株価=EPS×PERです。
昨日の日経平均株価のPERとEPSは
- PER: 14.43999639 倍
- EPS: 1,663.65 円
でした。
EPSが横這いならば日本企業の稼ぐ力は変わっていないことを意味します。
それでも株価が上がった場合はPERが上昇しています。
さて、日経平均株価のPERから下記の基準が考えられます。
世界経済が楽観的に進む場合と悲観的に進む場合で2つのシナリオを想定しました。
楽観シナリオ:欧州危機、米中協議が妥結して世界経済発展
- PER15倍: 24,954.75 円 →上値メド(楽観シナリオ)
- PER14倍: 23291.1 円 →妥当な水準の中心(楽観シナリオ)
- PER13倍: 21627.45 円 →下値メド(楽観シナリオ)
悲観シナリオ:欧州危機、米中協議が決裂して世界経済後退
- PER14倍: 23291.1 円 →上値メド(悲観シナリオ)
- PER13倍: 21627.45 円 →妥当な水準の中心(悲観シナリオ)
- PER12倍: 19963.8 円 →下値メド(悲観シナリオ)
ボリンジャーバンドから見る日経平均株価は?
25日単純移動平均線(以下、25SMA)を用いて、標準偏差σを求めます。
このσを平均線に足したもの、引いたものがボリンジャーバンドです。
12/13を含め25日間の日経平均株価の終値は
- 2019/12/13 24,023.10
- 2019/12/12 23,424.81
- 2019/12/11 23,391.86
- 2019/12/10 23,410.19
- 2019/12/9 23,430.70
- 2019/12/6 23,354.40
- 2019/12/5 23,300.09
- 2019/12/4 23,135.23
- 2019/12/3 23379.81
- 2019/12/2 23529.50
- 2019/11/29 23,293.91
- 2019/11/28 23,409.14
- 2019/11/27 23,437.77
- 2019/11/26 23,373.32
- 2019/11/25 23,292.81
- 2019/11/22 23,112.88
- 2019/11/21 23,038.58
- 2019/11/20 23,148.57
- 2019/11/19 23,292.65
- 2019/11/18 23,416.76
- 2019/11/15 23,303.32
- 2019/11/14 23,141.55
- 2019/11/13 23,319.87
です。
ここから25SMAと標準偏差を求めます。
- 25SMA: 23,352.51 円
- σ: 184.13 円
以上を用いて-3σ〜+3σを求めます。
25SMAに標準偏差の1倍〜3倍の値を足したり引いたりするだけです。
- +3σ : 23905 円
- +2σ : 23721 円
- +1σ : 23537 円
- 25SMA : 23353 円
- -1σ : 23168 円
- -2σ : 22984 円
- -3σ : 22800 円
まとめ
- 24955 円 :PER水準で見た場合→PER15倍(楽観シナリオ上限)
- 23905 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→+3σ
- 23721 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→+2σ
- 23537 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→+1σ
- 23353 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→25SMA
- 23168 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→-1σ
- 23291 円 :PER水準で見た場合→PER14倍(悲観シナリオ上限)
- 22984 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→-2σ
- 22800 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→-3σ
- 21627 円 :PER水準で見た場合→PER13倍(楽観シナリオ下限)
- 19964 円 :PER水準で見た場合→PER12倍(悲観シナリオ下限)
米中合意がこのまま順調に推移、PER15倍まで上昇する可能性があります。一方、再び米中対立や英国EU離脱の危機に転じればPER12倍を割り込む恐れもあります。いずれにしてもPERの整数倍の水準で一度調整や折り返しが入ることでしょう。
相場の予測はできません。しかし、いつでも買いと売りが50%の確率で動くわけではありません。異常な安値はいずれ修正され上がります。異常な高値はいずれ修正され下がります。
この異常な水準を見極め、確率的に優位なポジションをとることで、長期的に利益が上がります。そのため、この記事では株価の予想ではなく現在がどの水準にあるかを常に考えます。
参考書籍
ゾーン 相場心理学入門 (ウィザードブックシリーズ) [ マーク・ダグラス ]
※本ブログは筆者が学んだ相場分析、トレード・ノウハウをお伝えすることが目的です。読者の皆様への投資助言、推奨のようなことは一切行っておりません。読者の皆様が、本ブログの記事を参考にトレードなさり、損失を出されることがあっても、筆者はいかなる意味でも責任を負いかねますことをご承知おきください。