【2019.12.12】今週はSQ週!FOMCは金利据え置きを決定!


お読みいただきありがとうございます。サラリーマンの筋太郎です。

今回も日経平均株価の相場分析です。前営業日の日経平均株価は反落。23391.86円で取引を終えました。日経225先物ナイトセッションでは日経225先物期近は横ばいの23440円で引けています。


C18092E2-1E0D-4B24-8A1C-4D185EDAB980.jpeg

今週の要注意「メジャーSQ」とは?

今週はメジャーSQがあるため要注意です。SQとはSpecial Quotationの頭文字を取ったものです。「特別清算指数」と呼ばれます。

毎月第2金曜日は日経225先物などのSQ精算日です。そのため、材料に関係なくお金を動かす人たちがいます。

SQは当該限月の第2金曜日に算出されます。先物とオプションの両方の精算がある3,6,9,12月の第2金曜日に算出されるものを「メジャーSQ」、それ以外の月の第2金曜日に算出されるものを「マイナーSQ」と言います。つまり、今週はメジャーSQであり、年に4回しかない大きく相場が乱されるイベントが待っています。このSQ日が当該限月の取引の決済日であり、当該限月の取引はその前日までとなります。取引の最終日までに反対売買で決済されなかった建玉は、SQ日にこのSQの値段で強制的に決済されます。

コールオプションやプットオプションは、簡単に言えば精算日に日経平均株価がいくらになるかを予想するゲームです。当たれば大金が入り、外れれば損失です。そのため、当たりを勝ち取るために、都合の良い方向にお金を動かす投機筋と呼ばれるヘッジファンドがいます。このことを念頭に置き、毎月第2週の日経平均株価は乱れる可能性を理解しましょう。

前営業日の欧米市場は?

米国市場

  ニューヨーク外為市場では、米連邦準備理事会(FRB)が金利据え置きを決定し、
金利変更はないことを示唆したこと受け、ドル指数が軟化した。
FRBは10─11日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を1.50─1.75%に据え置くことを全会一致で決定。来年の米大統領選まで緩やかな経済成長が続き、失業も低水準にとどまるとの見方を示し、金利変更はないことを示唆した。
ケンブリッジ・グローバル・ペイメンツ(トロント)の首席市場ストラテジスト、カール・シャモッタ氏は「利上げのハードルは、一段の利下げよりも高い状態が続いているが、全般的に見ると、FRBは米経済の先行きに自信を示すと同時に、インフレは長期間にわたり圧力にさらされるとの見方を示している」と述べた。【株式会社フィスコ】

欧州株式市場

ロンドン市場

  ほぼ横ばいで取引を終えた。英総選挙が僅差になるとの見方から国内経済に左右されやすい銘柄が売られる一方、ポンド安に伴い輸出銘柄が買われた。
中型株で構成するFTSE250種指数<.FTMC>は0.64%下落した。調査会社ユーガブの最新の予測によると、与党保守党の獲得議席は他党との差が28議席とリード差が縮まった。ジェフリーズのアナリストは「保守党が不安定な多数派になることで、ジョンソン首相が欧州連合(EU)離脱で議会を通すため、2回目の国民投票に追い込まれる可能性がある」と指摘した。[11日 ロイター]

欧州市場

 上昇して取引を終えた。米国による対中制裁関税の期限や英総選挙、欧米中央銀行の政策決定といった世界的な重要イベントを控える中、スペインのアパレル大手インディテックスが急騰し、相場を押し上げた。
「ザラ」ブランドを抱えるインディテックスは5.2%上昇と2年ぶりの高値をつけた。第3・四半期の利益が大きく伸びた。スペインのIBEX指数<.IBEX>は0.77%上昇した。
英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)の行方を決める総選挙の12日を前に、ジョンソン首相率いる保守党が過半数を確保するものの、僅差の戦いになりそうだとの最新の予測が出た。不透明感が長引く結果になる可能性がある。
欧州株は、ブレグジットや米中貿易摩擦に対する楽観的な見方から、過去2カ月の間に4年ぶり高値まで上昇していたが、最近は両案件を巡って相反する情報が交錯し、相場の重しになっている。米中通商協議は先行きが見通せないが、15日に発動が迫る中国からの輸入品に対する制裁関税は延期されるとの報道が伝わっている。
[11日 ロイター]

PERから見る日経平均株価の適切な水準は?

PERとは株価収益率を表します。

私はいつもPERの水準で判断しています。PERは株価が1株あたりの純利益の何倍かを示し、成長期待に応じて値が大きくなります。

その理由は、PERは海外投資家の主な判断基準だからです。

実際、日本市場の7割は海外投資家によって売買されているためPERの判断基準は相場に反映されています。

次に、PERはEPSとセットで考えます。

EPSとは、1株あたりの利益を金額で表したものです。

株価=EPS×PERです。

昨日の日経平均株価のPERとEPSは

  • PER: 14.17001454 倍
  • EPS: 1,650.80 円

でした。

EPSが横這いならば日本企業の稼ぐ力は変わっていないことを意味します。

それでも株価が上がった場合はPERが上昇しています。

さて、日経平均株価のPERから下記の基準が考えられます。

世界経済が楽観的に進む場合と悲観的に進む場合で2つのシナリオを想定しました。

楽観シナリオ:欧州危機、米中協議が妥結して世界経済発展

  • PER15倍: 24,762.00 円 →上値メド(楽観シナリオ)
  • PER14倍: 23111.2 円 →妥当な水準の中心(楽観シナリオ)
  • PER13倍: 21460.4 円 →下値メド(楽観シナリオ)

悲観シナリオ:欧州危機、米中協議が決裂して世界経済後退

  • PER14倍: 23111.2 円 →上値メド(悲観シナリオ)
  • PER13倍: 21460.4 円 →妥当な水準の中心(悲観シナリオ)
  • PER12倍: 19809.6 円 →下値メド(悲観シナリオ)


ボリンジャーバンドから見る日経平均株価は?

25日単純移動平均線(以下、25SMA)を用いて、標準偏差σを求めます。

このσを平均線に足したもの、引いたものがボリンジャーバンドです。

12/6を含め25日間の日経平均株価の終値は

  • 2019/12/11 23,391.86
  • 2019/12/10 23,410.19
  • 2019/12/9 23,430.70
  • 2019/12/6 23,354.40
  • 2019/12/5 23,300.09
  • 2019/12/4 23,135.23
  • 2019/12/3 23379.81
  • 2019/12/2 23529.50
  • 2019/11/29 23,293.91
  • 2019/11/28 23,409.14
  • 2019/11/27 23,437.77
  • 2019/11/26 23,373.32
  • 2019/11/25 23,292.81
  • 2019/11/22 23,112.88
  • 2019/11/21 23,038.58
  • 2019/11/20 23,148.57
  • 2019/11/19 23,292.65
  • 2019/11/18 23,416.76
  • 2019/11/15 23,303.32
  • 2019/11/14 23,141.55
  • 2019/11/13 23,319.87
  • 2019/11/12 23,520.01
  • 2019/11/11 23,331.84

です。

ここから25SMAと標準偏差を求めます。

  • 25SMA: 23,323.48 円
  • σ: 122.25 円

以上を用いて-3σ〜+3σを求めます。

25SMAに標準偏差の1倍〜3倍の値を足したり引いたりするだけです。

  • +3σ : 23690 円
  • +2σ : 23568 円
  • +1σ : 23446 円
  • 25SMA : 23323 円
  • -1σ : 23201 円
  • -2σ : 23079 円
  • -3σ : 22957 円


まとめ

  • 24762 円 :PER水準で見た場合→PER15倍(楽観シナリオ上限)
  • 23690 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→+3σ
  • 23568 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→+2σ
  • 23446 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→+1σ
  • 23323 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→25SMA
  • 23201 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→-1σ
  • 23111 円 :PER水準で見た場合→PER14倍(悲観シナリオ上限)
  • 23079 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→-2σ
  • 22957 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→-3σ
  • 21460 円 :PER水準で見た場合→PER13倍(楽観シナリオ下限)
  • 19810 円 :PER水準で見た場合→PER12倍(悲観シナリオ下限)


米中合意がこのまま順調に推移、PER15倍まで上昇する可能性があります。一方、再び米中対立や英国EU離脱の危機に転じればPER12倍を割り込む恐れもあります。いずれにしてもPERの整数倍の水準で一度調整や折り返しが入ることでしょう。

相場の予測はできません。しかし、いつでも買いと売りが50%の確率で動くわけではありません。異常な安値はいずれ修正され上がります。異常な高値はいずれ修正され下がります。

この異常な水準を見極め、確率的に優位なポジションをとることで、長期的に利益が上がります。そのため、この記事では株価の予想ではなく現在がどの水準にあるかを常に考えます。

参考書籍

ゾーン 相場心理学入門 (ウィザードブックシリーズ) [ マーク・ダグラス ]


※本ブログは筆者が学んだ相場分析、トレード・ノウハウをお伝えすることが目的です。読者の皆様への投資助言、推奨のようなことは一切行っておりません。読者の皆様が、本ブログの記事を参考にトレードなさり、損失を出されることがあっても、筆者はいかなる意味でも責任を負いかねますことをご承知おきください。