【2019.12.06】日経平均株価は23000円付近をふらふらと


お読みいただきありがとうございます。サラリーマンの筋太郎です。

今回も日経平均株価の相場分析です。前営業日の日経平均株価は反発。23300.09円で取引を終えました。日経225先物ナイトセッションでは日経225先物期近は横ばいの23330円で引けています。


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前営業日の欧米市場は?

米国市場

 ドル・円一時反落、米中交渉順調も農産物購入規模で折り合いつかずとの報一部報道によると、米中の貿易交渉は順調に進んでいるものの、関税と同様に、中国による米国農産物購入規模に関しても依然意見が食い違っているという。
ドル・円は一時108円65−70銭まで反落したものの、株式相場が上昇を保ったためにその後は戻している。ユーロ・円は120円65銭へ反落後、120円75銭まで再び上昇した。【株式会社フィスコ】

欧州株式市場

ロンドン市場

  反落して取引を終えた。スイスの商品取引・資源大手グレンコアが売られたほか、ポンド高に伴い輸出銘柄が値を下げた。
英総選挙を1週間後に控え、与党・保守党が過半数の議席を獲得するとの期待からポンドが上昇。金融大手HSBCや日用品のユニリーバなどの国際的な銘柄や、鉱業と石油関連株の重しになった。
グレンコアは9.0%下落し、3年ぶりの安値を付けた。英重大不正捜査局(SFO)が、贈収賄疑惑で捜査を始めたことが嫌気された。この日の値下がりで約20億ポンド(25億7000万ドル)の時価総額が吹き飛んだ。
一方、高級ブランドのバーバリーは3.1%上昇した。フランスの高級ブランド、ケリングがイタリアの高級衣料品モンクレールの買収に興味を示したとする報道を受け、合併・買収(M&A) 期待が高まった。[5日 ロイター]

欧州市場

  小幅反落して取引を終えた。米中の第1段階の合意に関する懐疑的な見方がリスク志向を抑えた。贈収賄疑惑で捜査が入ったスイスの商品取引・資源大手グレンコアは3年超ぶりの安値をつけた。
投資家がトランプ米大統領による米中通商協議に関するさまざまな発言を消化する中、今週は世界的に株式相場が乱高下。トランプ氏は、ある会合で協議が「非常にうまくいっている」とする一方、別の会合では合意が2020年の米大統領選後に持ち越す可能性があると発言した。
CMCマーケッツのアナリスト、デービッド・マデン氏は「トレーダーは再び、やや不安になってきている」とし、「米中通商協議に関して明確な朗報がない限り、前向きになって強気な動きに出ることはできない」と指摘。15日までに第1段階の合意に至らなければ米国は中国に追加関税を課す予定で、緊張感が高まっている。[5日 ロイター]

PERから見る日経平均株価の適切な水準は?

PERとは株価収益率を表します。

私はいつもPERの水準で判断しています。PERは株価が1株あたりの純利益の何倍かを示し、成長期待に応じて値が大きくなります。

その理由は、PERは海外投資家の主な判断基準だからです。

実際、日本市場の7割は海外投資家によって売買されているためPERの判断基準は相場に反映されています。

次に、PERはEPSとセットで考えます。

EPSとは、1株あたりの利益を金額で表したものです。

株価=EPS×PERです。

昨日の日経平均株価のPERとEPSは

  • PER: 14.10997868 倍
  • EPS: 1,651.32 円

でした。

EPSが横這いならば日本企業の稼ぐ力は変わっていないことを意味します。

それでも株価が上がった場合はPERが上昇しています。

さて、日経平均株価のPERから下記の基準が考えられます。

世界経済が楽観的に進む場合と悲観的に進む場合で2つのシナリオを想定しました。

楽観シナリオ:欧州危機、米中協議が妥結して世界経済発展

  • PER15倍: 24769.80 円 →上値メド(楽観シナリオ)
  • PER14倍: 23118.48 円 →妥当な水準の中心(楽観シナリオ)
  • PER13倍: 21467.16 円 →下値メド(楽観シナリオ)

悲観シナリオ:欧州危機、米中協議が決裂して世界経済後退

  • PER14倍: 23118.48 円 →上値メド(悲観シナリオ)
  • PER13倍: 21467.16 円 →妥当な水準の中心(悲観シナリオ)
  • PER12倍: 19815.84 円 →下値メド(悲観シナリオ)


ボリンジャーバンドから見る日経平均株価は?

25日単純移動平均線(以下、25SMA)を用いて、標準偏差σを求めます。

このσを平均線に足したもの、引いたものがボリンジャーバンドです。

12/5を含め25日間の日経平均株価の終値は

  • 2019/12/5 23,300.09
  • 2019/12/4 23,135.23
  • 2019/12/3 23379.81
  • 2019/12/2 23529.50
  • 2019/11/29 23,293.91
  • 2019/11/28 23,409.14
  • 2019/11/27 23,437.77
  • 2019/11/26 23,373.32
  • 2019/11/25 23,292.81
  • 2019/11/22 23,112.88
  • 2019/11/21 23,038.58
  • 2019/11/20 23,148.57
  • 2019/11/19 23,292.65
  • 2019/11/18 23,416.76
  • 2019/11/15 23,303.32
  • 2019/11/14 23,141.55
  • 2019/11/13 23,319.87
  • 2019/11/12 23,520.01
  • 2019/11/11 23,331.84
  • 2019/11/8 23,391.87
  • 2019/11/7 23,330.32
  • 2019/11/6 23,303.82
  • 2019/11/5 23,251.99

です。

ここから25SMAと標準偏差を求めます。

  • 25SMA: 23,273.34 円
  • σ: 163.98 円

以上を用いて-3σ〜+3σを求めます。

25SMAに標準偏差の1倍〜3倍の値を足したり引いたりするだけです。

  • +3σ : 23765 円
  • +2σ : 23601 円
  • +1σ : 23437 円
  • 25SMA : 23273 円
  • -1σ : 23109 円
  • -2σ : 22945 円
  • -3σ : 22781 円


まとめ

  • 24770 円 :PER水準で見た場合→PER15倍(楽観シナリオ上限)
  • 23765 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→+3σ
  • 23601 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→+2σ
  • 23437 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→+1σ
  • 23118 円 :PER水準で見た場合→PER14倍(悲観シナリオ上限)
  • 23273 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→25SMA
  • 23109 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→-1σ
  • 22945 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→-2σ
  • 22781 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→-3σ
  • 21467 円 :PER水準で見た場合→PER13倍(楽観シナリオ下限)
  • 19816 円 :PER水準で見た場合→PER12倍(悲観シナリオ下限)


米中合意がこのまま順調に推移、PER15倍まで上昇する可能性があります。一方、再び米中対立や英国EU離脱の危機に転じればPER12倍を割り込む恐れもあります。いずれにしてもPERの整数倍の水準で一度調整や折り返しが入ることでしょう。

相場の予測はできません。しかし、いつでも買いと売りが50%の確率で動くわけではありません。異常な安値はいずれ修正され上がります。異常な高値はいずれ修正され下がります。

この異常な水準を見極め、確率的に優位なポジションをとることで、長期的に利益が上がります。そのため、この記事では株価の予想ではなく現在がどの水準にあるかを常に考えます。

参考書籍

ゾーン 相場心理学入門 (ウィザードブックシリーズ) [ マーク・ダグラス ]


※本ブログは筆者が学んだ相場分析、トレード・ノウハウをお伝えすることが目的です。読者の皆様への投資助言、推奨のようなことは一切行っておりません。読者の皆様が、本ブログの記事を参考にトレードなさり、損失を出されることがあっても、筆者はいかなる意味でも責任を負いかねますことをご承知おきください。