【2019.10.30】米連邦準備理事会(FRB)の今週の政策決定会合に注目


お読みいただきありがとうございます。サラリーマンの筋太郎です。

今回も日経平均株価の相場分析です。前営業日の日経平均株価は上昇。22974.13円で取引を終えました。日経225先物ナイトセッションでは日経225先物期近は下落して22920円で引けています。

米中の通商合意やEU離脱の延期。いずれも完全な解決ではなく延期のため、何かあればまたリスクオフになります。米連邦準備理事会(FRB)の今週の政策決定会合にも注目。そのため、売り込む理由はないけれど全力で買いにいけないところ。これが23,000円の壁の要因の一つでしょう。


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前営業日の欧米市場は?

米国市場

 米国株式市場は下落。前日に最高値を更新したS&P総合500種指数は小幅安となった。米中通商協議の行方をにらみながら、強弱まちまちの企業決算内容を消化する展開となった。[29日 ロイター]

欧州株式市場

ロンドン市場

 反落して取引を終えた。英国で12月に総選挙が行われる可能性から投資家は慎重な姿勢を示した。軟調な決算が嫌気された石油大手BPも相場を押し下げた。また、米中通商協議を巡る「第1段階」の合意について、来月の署名が実現しないかもしれないとするロイターの報道を受け売りが加速した。BPは3.8%値を下げた。原油安と生産減少によって第3・四半期利益が大幅に減ったことが嫌気された。EUは28日、英国の離脱期日を最長3カ月間延期することで合意したが、議会は英国がどのような条件で離脱するのか、いつ離脱するか、離脱するべきか否かで意見が分かれており、離脱の大部分が依然として定かでない。さらに、ジョンソン英首相は総選挙を再提案し、最大野党・労働党は今回、合意なき離脱の可能性が排除されたことから総選挙に応じる方針を示した。
[29日 ロイター]

欧州市場

 7営業日ぶりに反落して取引を終えた。軟調な決算が相場を押し下げた。フィンランドの製紙会社ストラエンソは5.1%下落した。四半期利益が減ったほか、地政学的な先行き不透明感があると述べたことが不安視された。同業のスマーフィット・カッパも連れ安となった。STOXX欧州600種通信株指数<.SXKP>は1.71%低下した。フランス通信大手オレンジが2.6%下落し、部門全体を押し下げた。2番目に大きなスペイン市場において、競合が向こう数カ月間に相次いで値下げすることから売り上げが圧迫され続けるとする幹部の発言が嫌気された。英石油大手BPは3.8%安だった。原油安と生産減少で第3・四半期利益が大幅に減った。石油・ガス株指数<.SXEP>は0.91%低下した。同じ部門で油田サービス企業のハンティングも1.0%値を下げた。米国においてオンショア掘削のペースが落ち、通期利益が市場予想の下限に迫るとの見通しを示したことが嫌気された。 金融サービス株指数<.SXFP>は0.31%低下した。第3・四半期利益が市場予想を下回ったドイツ取引所が2.4%安となり、全体を押し下げた。[29日 ロイター]

PERから見る日経平均株価の適切な水準は?

PERとは株価収益率を表します。

私はいつもPERの水準で判断しています。PERは株価が1株あたりの純利益の何倍かを示し、成長期待に応じて値が大きくなります。

その理由は、PERは海外投資家の主な判断基準だからです。

実際、日本市場の7割は海外投資家によって売買されているためPERの判断基準は相場に反映されています。

次に、PERはEPSとセットで考えます。

EPSとは、1株あたりの利益を金額で表したものです。

株価=EPS×PERです。

昨日の日経平均株価のPERとEPSは

  • PER: 12.9800278 倍
  • EPS: 1,769.96 円

でした。

EPSが横這いならば日本企業の稼ぐ力は変わっていないことを意味します。

それでも株価が上がった場合はPERが上昇しています。

さて、日経平均株価のPERから下記の基準が考えられます。

  • PER13倍: 23009.48 円 →上値メド
  • PER12倍: 21239.52 円 →妥当な水準の中心
  • PER11倍: 19469.56 円 →下値メド

ボリンジャーバンドから見る日経平均株価は?

25日単純移動平均線(以下、25SMA)を用いて、標準偏差σを求めます。

このσを平均線に足したもの、引いたものがボリンジャーバンドです。

10/29を含め25日間の日経平均株価の終値は

  • 2019/10/29 22,974.13
  • 2019/10/28 22,867.27
  • 2019/10/25 22,799.81
  • 2019/10/24 22,750.60
  • 2019/10/23 22,625.38
  • 2019/10/21 22,548.90
  • 2019/10/18 22,492.68
  • 2019/10/17 22,451.86
  • 2019/10/16 22,472.92
  • 2019/10/15 22,207.21
  • 2019/10/11 21,798.87
  • 2019/10/10 21,551.98
  • 2019/10/9 21,456.38
  • 2019/10/8 21,587.78
  • 2019/10/7 21,375.25
  • 2019/10/4 21,410.20
  • 2019/10/3 21,341.74
  • 2019/10/2 21,778.61
  • 2019/10/1 21,885.24
  • 2019/9/30 21,755.84
  • 2019/9/27 21,878.90
  • 2019/9/26 22,048.24
  • 2019/9/25 22,020.15
  • 2019/9/24 22,098.84
  • 2019/9/20 22,079.09

です。

ここから25SMAと標準偏差を求めます。

  • 25SMA: 22,090.31 円
  • σ: 495.56 円

以上を用いて-3σ~+3σを求めます。

25SMAに標準偏差の1倍~3倍の値を足したり引いたりするだけです。

  • +3σ : 23576.99 円
  • +2σ : 23081.43 円
  • +1σ : 22585.87 円
  • 25SMA : 22,090.31 円
  • -1σ : 21594.76 円
  • -2σ : 21099.2 円
  • -3σ : 20603.64 円

ボリンジャーバンド水準で見ると10/29は+2σ:23081円の下で終値をつけています。

10/30のナイトセッションでは22920円のため+2σの下にいます。

まとめ

  • 23009.48 円 :PER水準で見た場合→PER13倍
  • 23577 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→+3σ
  • 23081 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→+2σ
  • 22586 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→+1σ
  • 22090 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→25SMA
  • 21240 円 :PER水準で見た場合→PER12倍
  • 21595 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→-1σ
  • 21099 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→-2σ
  • 20604 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→-3σ
  • 19470 円 :PER水準で見た場合→PER11倍

米中合意がこのまま順調に推移すればPER13倍を超えて上昇する可能性があります。一方、再び米中対立に転じればPER11倍を割り込む恐れもあります。いずれにしてもPERの整数倍の水準で一度調整や折り返しが入ることでしょう。

相場の予測はできません。しかし、いつでも買いと売りが50%の確率で動くわけではありません。異常な安値はいずれ修正され上がります。異常な高値はいずれ修正され下がります。

この異常な水準を見極め、確率的に優位なポジションをとることで、長期的に利益が上がります。そのため、この記事では株価の予想ではなく現在がどの水準にあるかを常に考えます。

参考書籍

ゾーン 相場心理学入門 (ウィザードブックシリーズ) [ マーク・ダグラス ]


※本ブログは筆者が学んだ相場分析、トレード・ノウハウをお伝えすることが目的です。読者の皆様への投資助言、推奨のようなことは一切行っておりません。読者の皆様が、本ブログの記事を参考にトレードなさり、損失を出されることがあっても、筆者はいかなる意味でも責任を負いかねますことをご承知おきください。