お読みいただきありがとうございます。サラリーマンの筋太郎です。
今回も日経平均株価の相場分析です。前営業日の日経平均株価は上昇。22207.21円で取引を終えました。日経225先物ナイトセッションでは日経225先物期近は上昇して22520円で引けています。
世界全体の市場でも、リスクオフの雰囲気が後退しており、米国株も大いに上昇したところですが、日経平均も「下ブレ」への懸念から、大きく売り込まれていた状況から一転し、強い「買い戻し」が発生しており、ほぼ9月下旬の位置まで戻しています。
昨晩の欧米市場は?
米国市場
米国株式市場は上昇して終了した。企業決算が好調だったことで買いが先行した。[15日 ロイター]
欧州株式市場
ロンドン市場
ほぼ横ばいで取引を終えた。英国の欧州連合(EU)離脱を巡る協議への期待が高まる中でポンドが上昇し、輸出銘柄の重しとなった一方、国内経済へのエクスポージャーが高い銀行株が買われた。英国とEUが合意に近づいているとする報道を受け、ポンドは対ドルで1%超値を上げた。ポンド高で輸出銘柄が売られたが、英銀大手のバークレイズとロイヤル・バンク・オブ・スコットランド(RBS)、ロイズは4.1%から5.2%上昇した。FTSE350種銀行株指数<.FTNMX8350>は1.73%上昇した。[15日 ロイター]
欧州市場
反発して取引を終えた。欧州連合(EU)離脱を巡り英国とEUが合意に近づいているという報道で市場心理が好転した。 英国の市況に左右され、英EU離脱動向の市場心理を反映すると見なされるアイルランドの主要株価指数は2.63%上昇し、1年超ぶりの高値を付けた。ブルームバーグによると、EU当局者2人は直近での合意にはまだ早いと発言したものの、3人目は双方の見解が一致してきたと述べた。そのほか、EUのバルニエ首席交渉官やその他の高官は協議が進んでいると発言した。[15日 ロイター]
PERから見る日経平均株価の適切な水準は?
PERとは株価収益率を表します。
私はいつもPERの水準で判断しています。PERは株価が1株あたりの純利益の何倍かを示し、成長期待に応じて値が大きくなります。
その理由は、PERは海外投資家の主な判断基準だからです。
実際、日本市場の7割は海外投資家によって売買されているためPERの判断基準は相場に反映されています。
次に、PERはEPSとセットで考えます。
EPSとは、1株あたりの利益を金額で表したものです。
株価=EPS×PERです。
昨日の日経平均株価のPERとEPSは
- PER: 12.63999658 倍
- EPS: 1,756.90 円
でした。
EPSが横這いならば日本企業の稼ぐ力は変わっていないことを意味します。
それでも株価が上がった場合はPERが上昇しています。
さて、日経平均株価のPERから下記の基準が考えられます。
- PER13倍: 22839.7 円 →上値メド
- PER12倍: 21082.8 円 →妥当な水準の中心
- PER11倍: 19325.9 円 →下値メド
ボリンジャーバンドから見る日経平均株価は?
25日単純移動平均線(以下、25SMA)を用いて、標準偏差σを求めます。
このσを平均線に足したもの、引いたものがボリンジャーバンドです。
10/15を含め25日間の日経平均株価の終値は
- 2019/10/15 22,207.21
- 2019/10/11 21,798.87
- 2019/10/10 21,551.98
- 2019/10/9 21,456.38
- 2019/10/8 21,587.78
- 2019/10/7 21,375.25
- 2019/10/4 21,410.20
- 2019/10/3 21,341.74
- 2019/10/2 21,778.61
- 2019/10/1 21,885.24
- 2019/9/30 21,755.84
- 2019/9/27 21,878.90
- 2019/9/26 22,048.24
- 2019/9/25 22,020.15
- 2019/9/24 22,098.84
- 2019/9/20 22,079.09
- 2019/9/19 22,044.45
- 2019/9/18 21,960.71
- 2019/9/17 22,001.32
- 2019/9/13 21,988.29
- 2019/9/12 21,759.61
- 2019/9/11 21,597.76
- 2019/9/10 21,392.10
- 2019/9/9 21,318.42
- 2019/9/6 21,199.57
です。
ここから25SMAと標準偏差を求めます。
- 25SMA: 21,741.46 円
- σ: 290.05 円
以上を用いて-3σ~+3σを求めます。
25SMAに標準偏差の1倍~3倍の値を足したり引いたりするだけです。
- +3σ : 22611.62 円
- +2σ : 22321.56 円
- +1σ : 22031.51 円
- 25SMA : 21,741.46 円
- -1σ : 21451.41 円
- -2σ : 21161.36 円
- -3σ : 20871.31 円
ボリンジャーバンド水準で見ると10/15は+1σ:22032円の上で終値をつけています。
10/16のナイトセッションでは22520円のため+2σの上にいます。
まとめ
- 22840 円 :PER水準で見た場合→PER13倍
- 22612 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→+3σ
- 22322 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→+2σ
- 22032 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→+1σ
- 21741 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→25SMA
- 21083 円 :PER水準で見た場合→PER12倍
- 21451 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→-1σ
- 21161 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→-2σ
- 20871 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→-3σ
- 19326 円 :PER水準で見た場合→PER11倍
米中合意がこのまま順調に推移すればPER13倍: 22839.7 円を超えて上昇する可能性があります。一方、再び米中対立に転じればPER11倍: 19325.9 円を割り込む恐れもあります。いずれにしてもPERの整数倍の水準で一度調整や折り返しが入ることでしょう。
相場の予測はできません。しかし、いつでも買いと売りが50%の確率で動くわけではありません。異常な安値はいずれ修正され上がります。異常な高値はいずれ修正され下がります。
この異常な水準を見極め、確率的に優位なポジションをとることで、長期的に利益が上がります。そのため、この記事では株価の予想ではなく現在がどの水準にあるかを常に考えます。
参考書籍
ゾーン 相場心理学入門 (ウィザードブックシリーズ) [ マーク・ダグラス ]
※本ブログは筆者が学んだ相場分析、トレード・ノウハウをお伝えすることが目的です。読者の皆様への投資助言、推奨のようなことは一切行っておりません。読者の皆様が、本ブログの記事を参考にトレードなさり、損失を出されることがあっても、筆者はいかなる意味でも責任を負いかねますことをご承知おきください。